先日、方言のために嫁と言葉の行き違いがあることを書きました。
食べ物も、かなり感覚が違います。
神戸や大阪では、「肉」といえば「牛肉」のことです。
「豚肉」は「ぶた」と言います。
焼き肉を食べに行った時のこと、安いのですが「豚肉」ばかりでした。
「肉」と書いていながら「豚肉」では納得できません。
店の名前が「モ○モ○倶楽部」だけに、まるで詐欺にあったような気になりました。
私は、かなり怒っていました。
ところが嫁は平気な顔です。
嫁によると「牛肉」も「豚肉」も「鶏肉」も、「肉」に違いないというのです。
確かにその通りなのですが、神戸生まれで神戸育ちの私としては納得できません。
「肉と言えば、牛肉や!」と言うと、嫁は「そんなことはない」と言い張ります。
「いや、神戸で肉言うたら牛肉や!」
「豚肉は、ぶた言うねん」
そう言っても、なかなか信じようとはしません。
神戸大阪辺りの友達と一緒になるたびに、嫁を目の前にして確かめました。
やっと信じるようになってきました。
先日、弟が家に遊びにきたので「すき焼き」をしました。
久々の「すき焼き」で、私も弟も期待していました。
ところが出てきた「すき焼き」を見てビックリしました。
「すき焼き」の具に、「豚肉」「鶏肉」「つくね」他、何やら信じられない物がたくさん入っていたのです。
「これはすき焼きではない」
またもな、食べ物論争です。
実は今夜も「すき焼き」でした。
はじめ私は、鍋料理だと思って「ポン酢」を用意しようとしました。
「卵やで」と言う嫁の言葉に、戸惑いました。
土鍋だったからです。
嫁は悪阻もあって、楽な方法で「すき焼き風」の「すき焼き」を作ってくれていたのです。
しかし、具に関しては譲れません。
前の論争が功を奏したのか、「牛肉」以外の肉は入っていませんでした。
ただ、「なぜマロニーが入っているのだ?」
「なぜ、春菊(菊菜)ではなくて水菜なのだ?」
「なぜ、餅麩が入ってないのだ?」
やはり、具に関しては文句を垂れてしまいました。
私が「すき焼き」と言えば、「牛肉」「豆腐」「餅麩」「糸コンニャク」「春菊」「白菜」なのです。
たくさんの具が入っていたら良いというわけには参りません。
これもやはり、地域差なのでしょうか。
神戸で生活していくからには、神戸風を押し通したいとは思っています。